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ソケイヘルニアとは

ソケイヘルニアの原因

成人の場合

■先天性(生まれつき)

先天的なタイプが成人期に発症(症状が目立ってくる)する。

■加齢性(加齢に伴う)

加齢することで腹膜や筋肉が弱り、自分の内臓の重みに耐えかねて鼠径部分に脱出してくることが大きな原因です。
腹圧が大きい人(便秘気味でトイレできばる人、妊婦さん、咳やくしゃみをよくする人、太った人など)では鼠径ヘルニアを起こしやすくなります。

注意!
・咳をよくする人
・喘息の人
・便秘症や排尿障害のある人(よく気張る)



■職業性(職業<スポーツ選手、重いものを持つ>に伴う )

腹圧のかかる製造業や立ち仕事に従事する人に多く見られます。特に40代以上の男性に多く起こる傾向があります。

注意!
・重たいものをもつ職業の人
・立ちっぱなしの職業の人
・吹奏楽器の演奏者
・瞬発力で走ったり止まったりするスポーツ選手
スポーツヘルニア(詳細)

女性のソケイヘルニア

女性のソケイヘルニアも男性と同様にソケイ部の膨隆や痛み、違和感が発見のきっかけとなります。
特に大腿ヘルニアは女性に多く、嵌頓(かんとん)する可能性が高く腸閉塞症状(腹痛、腹部の張り、嘔吐など)で発見されることも少なくありません。女性の場合、膨れるという症状より、痛みのほうが強く現れることもあります。
しかし男性のように陰嚢より指を挿入したりして脱腸を診断できないので多くの場合、患者様の症状を聞き判断し手術に踏み切ることが多く、小さなヘルニアの場合は超音波検査にて筋層の断裂を確認し診断する場合もあります。
当然気張ることが多くなる妊娠・分娩や便秘は発生の大きな原因になります。


【女性ヘルニア超音波】

小児の原因

ソケイヘルニア(脱腸)というと小児(子供)の病気であると思っている方が多いですよね。それは先天的(生まれつき)な要素が強いからです。
もっとも男の子と女の子でその原因は異なります。

■男児の場合


母体のなかで男の赤ちゃんの睾丸はまだ自分のお腹の方にあります。しかし出生が近づくと腹膜を引っ張りながら次第に陰嚢内に降りてくるのです。
普通は睾丸が陰嚢に達すると、引っ張られて突出した腹膜は閉じて腹腔との交通がなくなります。ところが、この閉鎖が全く行われないと、下がってきた腹膜は袋状に残り、そこへ腸などのお腹の中の内容物が脱出してヘルニアとなるのです。閉鎖が中途半端で不完全な場合は、袋に水がたまり、陰嚢水腫と呼ばれる状態になります。
鼠径部に水がたまることを精索水腫、女児の鼠径部に水がたまることをヌック水腫といいます。診断は懐中電灯などの光が通過する(透光性)ことなどで判断しますが、超音波検査も有用です。

【水腫の診断】
水腫の診断
引用:日本小児外科学会HP

乳児(1歳未満)の場合は自然に治癒することが多いといわれています。以前は針を刺して水を抜く場合もありましたが、
子どもに恐怖を抱かせるうえにすぐに再発することが多いので最近はあまり行われないようです。
1歳を過ぎると自然治癒がしにくくなります。鼠径へルニアを合併していたり、痛みが強い場合や本人が腫れを気にするようなら手術が望ましいでしょう。

【ソケイヘルニア・水腫の発生】
ソケイヘルニア・水腫の発生
ソケイヘルニア・水腫の発生
ソケイヘルニア・水腫の発生

参照
日常の小児外科疾患『鼠径ヘルニア』(画像、グラフ)
(提供:大阪赤十字病院 小児外科 松川泰廣先生)

■女児の場合

鼠径ヘルニアでは、ふつう、泣いたときに腸管が出てくるのですが、女の子の場合は、それ以外に卵巣が飛び出すこともあります。特に赤ちゃんヘルニアではよく卵巣が出ます。股の所に小指の先くらいの大きさのころっとしたしこりが触れることがありますが、これはソケイヘルニアの一種で卵巣がお腹の外にとびだしたものです。痛みはなく、赤ちゃんの状態は良好ですが、まれに卵巣がねじれて腐ることもあります。ヘルニアは、自然治癒することはありませんので、緊急の必要はありませんが、準緊急で手術を受けたほうがよいでしょう。
参照
日常の小児外科疾患『女児の鼠径ヘルニア』(画像)
(提供:大阪赤十字病院 小児外科 松川泰廣先生)